マルー・クインクエ【長い一日】・・・5

「あれ、お客様?」 ふわりとやって来た長身で金髪の美しい人物が上半身ほぼ裸で四人の所へ来ると微笑んだ 「初めまして」 ニコ 「ディックさん」 「おかえり、ジン」 皆が目を丸くしてほんわか金髪美形を見ている中、ジンホウがとろける様な笑顔で寄って行く 「……何で明がここに…!?」 「随分家に来られなくて、何も無かったですか…
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マルー・クインクエ【長い一日】・・・4

「赤い髪……」 「あれ? 知り合いだったんだ?」 「はい♥」 れいりは二人のやりとり云々より変化した女性の見栄えが気になり見入っている 「二層主の“子種獲得合戦”に参加しました。それなのにいざない様は妻候補を置いて逃亡したんです!」 「俺は二層主じゃね―――!!」 「……」 内容に唖然するれいり 「女帝が決めた以上あなた…
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マルー・クインクエ【長い一日】・・・3

じゅっ… 「……え…」 痛みを感じたれいりはジンホウが触れた所が赤く爛れ火傷しているのに気付き戸惑う ゴホ… 「…ジ……ジンホウさん!?」 背を見せてたジンホウが咳き込む 「僕は1/8暗の血が入ってるけど、それでもこれくらいの影響が出てしまう」 少し顔をれいりに向けると口元が爛れ赤く滲んでいた。 指先で血を拭いジンホ…
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マルー・クインクエ【長い一日】・・・2

「遙か昔、明と暗は同じ土地に住み、同じ人種だったと言われている。穏やかで平和に過ごしていた時にある異変が起きたんだ」 ―――突然現れた小さな“風”によって土地が二つに断たれてしまった――― 小さな風は次第に大きくなり土地を次々飲み込んでいく 法使いは風をおさめようと奮闘するが、勢いが衰える事は無く人すらも飲み込まれてい…
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マルー・クインクエ【長い一日】・・・1

「なっ…何であんたがここに!!?」 「いらっしゃい」 「………」 目の前にいたのはムスッとしたいざないだった。 体を拘束され、縛られた紐状の先端には鋭い瞳がある。 自分の意志で動く拘束具はいざないをジンホウの家まで強制的に連れて来たのだ 「やっぱり君だったんだ。こっちではあまり力使わない方が良いよ。僕でも気付いたし」 「ん…
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マルー・クインクエ【捜索】・・・2

―――数時間後 「――で、来たはいいが通れねぇ…」 関境ゲート前ではチェックする門番達が構え、いざないは離れた所で立ち往生していた (T、マルーいっかな……) ゴソ 地面に座り、何でもバッグから連絡機器を探す 「―――あっ」 「この前のマルーの人じゃない!」 「…! あんた」 いざないに気付き寄って来た人物は…
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マルー・クインクエ【捜索】・・・1

「れいりが家出した。探せるか?」 ソノの強面顔がいざないの鼻に触れるくらい近づくと、いざないは目をキョトンとさせ後退りしていた 「……だちん所じゃないすか?」 「当たってみたがいなかった! あいつが連絡無しに財布持っていなくなるなんて今まで無かったんだ!!」 後ろに引いても前へ進むソノ。ソノとの距離は縮まらない 「…探すったっ…
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マルー・クインクエ【家出】

「………十五日もマルーに行けないのかぁ…」 あと十三日… れいりは居間の真ん中で天上を見上げボーッとしていた。 先日の任務未遂によりソノによって自宅謹慎十五日という罰を受けたのだ。 今日で二日目、特に何もする事が無いれいりはタンクトップにミニスカというラフスタイルで家の中をウロウロしていた (そう言えばイソネから借りたんだっ…
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マルー・クインクエ【訪問者】・・・5

「なっ 何言ってんだお前は!!!」 「とにかく他の人来る前に逃げて!!!」 ソノの鷲掴みが強くなりれいりは締め付けられて頭が苦しくなる。 それでもソルムを逃がそうと歯を食いしばり奮闘する 「……お前達は血縁同士だったな」 「離れろっ!!」 「いやだっ!!」 叔母姪ケンカを静かに見てたソルムは、一つの答えを見つけてい…
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マルー・クインクエ【訪問者】・・・4

「………一つ知りたい」 雨足が衰える事なくソノ、T、いざないに降り続くが皆気にせずソルムへと目を向けている 「この者は我がプリセプの尊き命なのか―――」 「あなたなら知ってる筈」 「……知ったら戻るのか?」 「…………分からない」 少し間を置き会話するTとソルム。 雨がお構いなしにTに降り注ぎ穂先となった髪からは丸くな…
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マルー・クインクエ【訪問者】・・・3

「…………」 れいりは正座しパチクリと辺りを見回す 「ここ……どこ………?」 れいりの家からそう遠くない林の中らしいが、急にこの場所にいたれいりは土地勘が掴めない 「猛獣に驚きお前まで連れてきてしまった。恐ろしいマモノがいるものだ」 「マモノ……」 すぐ側の大木に沿って腕組みしながら鎖の人が立っている。 れいりは鎖の人へと…
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マルー・クインクエ【訪問者】・・・2

「も…今日晩ご飯無しでいいや…」 うぷ お腹に手を当て吐き気をもよおしかけてるれいりは陽が落ち暗くなった住宅街を歩いていた 「え…」 ふと家の前に人影が見えた為足を止める (こんな遅いのに……) 鎖の人が相も変わらずそこにいた。 家の前に立ちはだかる鎖の人はどう見ても不審者なのだが、れいりは何も感じない様だ。 れいりはお土…
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マルー・クインクエ【訪問者】・・・1

「……あの」 れいりは両手に食材を抱え立ち止まり困惑 「家に何かご用でしょうか?」 鎖の人は丁度家入り口に佇みれいりの行く先を通せんぼしていた 「……………住んでるのか?」 反応遅めの鎖の人は静かに口を開く 「え…そうですけど……」 どうしたら良いのか分からず立ち竦むれいりを鎖の人は見ている。 視線がれいりの耳や喉、腕に…
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マルー・クインクエ【発明界へ行こう】・・・7

カチャ 「来ましたね。ではT、お願いします」 マルー館内派長室に入って行くTといざない。 待機していた派長と夫人は立ち上がりTに説明を促す 「“風”が広がり牢獄が破壊を受け、捕まっていた四人の徒刑囚がこちらへ逃げ出した」 「!!?」 「追ってはみたが途中で感知が消え何処にいるのか分からなくなっている。こちらに潜入して…
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マルー・クインクエ【発明界へ行こう】・・・6

「…きゅ……休憩ですっ 十分間休憩です!!!」 ハーハーハー…ゼーゼー… ガリとジナエは疲労が蓄積され体が言う事をきかなくなり座り込んだ。 二人とも顔色が悪い 「一般人より体力ないのぉ」 「私は頭で動くのです!!!」 言い返す気力はまだある様だが、さすがに見た目からして危ない感じを察知したか一丁といざないは立ち止まる …
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マルー・クインクエ【発明界へ行こう】・・・5

「していざない、お前はどう見た?」 〈はぁ…〉 〈ガリさん、ゆっくり行きましょう〉 「俺の予想だと、あんだけ綺麗に消えたって事は実験が成功したって見ていいっすね」 ともかく関境へ歩き出す四人。 後方ではガリが肩を落とし大きく溜息。ジナエがフォローに当たっている 「人体実験か……アーパレーションか?」 「そうかもしれ…
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マルー・クインクエ【発明界へ行こう】・・・4

「ふん!!」 メキッ ベキベキ! 「よいしょ」 何事も無かったかのように棚を破り立ち上がるどしやと一丁 「筋トレには丁度良いですとっ」 ドガン ガラガラ ドンッ 足場を確保しようと家具を隅にぶん投げる 「ガリさん…」 ガクガク 「足の踏み場も無くなったです………」 倒れた器材の隙間からどしや達を眺め真っ青なジナエとガリ…
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マルー・クインクエ【発明界へ行こう】・・・3

一棟全てが研究所であるが、主として使っていただろう部屋に五人は通される。 その部屋は所狭しと物に溢れるもロッカーや棚にきっちりと収められ綺麗に整頓されていた 「しかし、こう…研究所なる所を見るとつむりがチクチクしてきますと」 「オレらは付き添いみたいなもんだしの」 脳筋二人は邪魔にならない様隅で待機している 「こう言う時は目の…
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マルー・クインクエ【発明界へ行こう】・・・2

鉛筆型建造物が所狭しと立ち並ぶ主要都市ルミアへと来た五人は受付で手続きをしていた 「お話は伺ってます。衛兵が来るまでお待ち下さい」 カチャカチャと入力する事務的な受付を済ませ、一丁達は側のスペースで待機する 「衛兵付きとは用心深いのぉ」 「付こうが付くまいが大体の予想はついてるっすよ」 ウィーン 入り口が開きやって来…
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マルー・クインクエ【発明界へ行こう】・・・1

「某っ 仕事したいですと――――!!!」 必死な形相で風切り派[つちの どしや]が土下座し懇願していた 「あたくしとお得意様回るのも立派な仕事ですのぉよー♥♥」 「お嬢様! 殿方の服を掴むなんてはしたない!!」 「そんな事してないわ。ばあや」 ぱっ どしやの後ろでは服を掴み引っ張るまりもの姿。 ばあやに注意されすぐその手を放…
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