マルー・クインクエ【研究所・数週間目】・・・3

「…うーん。日を改めた方が良いのかな…?」
〈二分だし!!〉

「…ら、らいじょぶれす…!!」

ジンホウはカーテンから顔を出し苦笑。
いさいは驚異的な数字に目が離せない
「つ…次は誰ですか…!!!」 はー はー
目が覚めたれいりは汗だくで上半身を起こす。
短距離走を終えた直後の様に呼吸が激しい
「大丈夫? また次回でいいよ?」
「いえ! やります、やらせて下さい!!」
「嬢ちゃん根性あんな…」
傍目から見ても消耗しきっているれいりに中止を促すが、頑なとして止めようとしない
「…じゃあ続けさせて貰うよ」
「はい!」
明の性格その一(意外と頑固)通りのれいりをジンホウは楽しそうに見ている
「次テネヴさんと」
「え!?」
再び驚く名前を聞くと勢いよく立ち上がった


「お願いします」
「……ああ」
ジンホウがTと『?』のインを連れてきて、言われるままにTはれいりの手を握る
「…………」 カクカク
「…テネヴロージ殿もなのか」
Tは何も気にする事無く対応するがれいりは口を大きく開けロボット化、同じ様な変な動きにソルムも意外そう
「次イン」
「……! 自分も?」
「はい」
「!!」

「……」←れ・イ

あまりれいりと接する事をしてなかったインに動揺が走る。
互いに目が合うと固まった

〈あ…あの、あく………あ…〉

れいりは握手せねばと右手を小刻みに前に出そうとするが、同じ様にインも小刻みに右手が動くだけで先に進まない
マルーらくがき34.jpg
「これは二人共相討ちですね」
「……」
無理だと知り終了、いさいは唖然。
インは棄権となりそそくさ部屋から出て行った

(つ……疲れた………何でイケメンとばっかり…)

椅子に座ったれいりは前屈みになり憔悴しきっている
「さて、こんな結果になりましたけど」
個室では壁に貼ったグラフをいさいと共に眺め出す
「これを見るとある共通点が見えてくると思うんです」
「……」
いさいはジンホウが人選した名前とグラフを眺めある事に気付く

シャッ
「嬢ちゃん、俺と握手するし」
「あ、はい」
「俺は手袋無しで大丈夫だ」
「じゃ」
れいりは身を起こし手袋を取ると目の前に来たいさいと握手
(何か安心する) ほっ

じ――

(髪が目立って気付かなかったが、嬢ちゃんかわいい面してんだな…明はそうだよなぁ…)
いさいはれいりの顔を凝視するが、れいりは穏やかになり笑みも零れている

「ジン、俺は動かねぇだろ」
「ええ、安定してます」
個室に戻ってくる
「…コンシルムは試さないのか?」
「コンシルムはしない方が良いと思うのです。ジエヌの場合は安定でしょうね」
「…ま、そうだな」
言われて納得
「共通点分かったし」
「何でしょう」
「みんな女顔だ!」
「チクリときました」
「スマン。悪気は無いし」
「分かってます」
頭に手を添え平謝り。ジンホウも笑って許している
「ソルムさんが異常に高いのは、れいり君の基準内に的確に当てはまってるのでしょう」
一位ソルム、二位ジンホウ、三位テネヴ、四位イン、の順に棒グラフが伸びている。
刺激的な動作をしたジンホウを抑えての倍を記録したソルムのグラフを指摘
「…で、何の基準だし」
「好みですよ」
「あー、なるほどねぇ…」
「―――で、質問です。いざない君はどの辺りに入ると思います?」
「!」
腕組みし考える
「…俺よりあっちに似てるし…テネヴ辺りか?」
「良い読みです。僕も予想ではその辺なんですがね……」 くす
意味ありげに笑うとカーテンを開けた
「れいり君、最後にいざない君とお願い」
「はい」 最後…
最後と聞き安心すると速やかに手袋をはめた
「いざない! 握手」
入口でずっと様子を見てたいざないの眉間が寄る
「これで終わりだから早くして!」
催促するれいりを前にそっぽを向く
「やだね」
「へ?」
「この実験が何と関係してんだよ? 訳分かんねー」
意味不な事に巻き込まれる事を嫌がったいざないにれいりが近づく
「何に関係なってるか分かんないけど、私はやり終えたいの! 手だして!!」
「それはお前の勝手だ! 俺は協力する気なんざこれっぽちもねーんだ、バーカ!!」
「ムキ!!」
二人の間に火花が散り出す
「いいから出せ!!」

「おいおい…」

「断る!!!」
個室から出て来たいさいが荒々しい二人に戸惑う
「あんたと握手しないと夕ご飯作れなくなる! だせぇ――――!!!」 ムキー
「知るかよ!!」
怒ったれいりは両手を挙げぐるんぐるん振り回す

はっ

いざないの視界に大きな影
「プリセプス、指示を」
「え?」
れいりの後ろに回り込んだソルムが命令待ち
「………じゃ…いざない通して…」
「わ゛―――――」 ぞっ

ガシッ ブンブンブンブンブン!

体全身に寒気が走ったいざないは、急いでれいりの右手を両手で握り上へ下へと何度も何度も前後させる
「したぞ! これでいいんだろ!!!」
「…………まあ」
「終わりだな! 調理場だな?」
「…うん」
だっ!
顔色の悪いいざないは部屋から出て行き速攻で調理場へと向かった
「ジンホウさん、終わりました」
「?」
「…お疲れ様、ありがとう」
いざないを目で追ういさいは不思議そう。
終了すると、れいり達は速やかに調理場へと行く
「いざない君にも付けておけば良かったー。残念♥」 アハハ
「あいつ、何に恐怖したし?」
「あれはですね…」

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