マルー・クインクエ【戦人】・・・4

「…久しいな、もう三百年近くか」

佇む人影に語り出す戦人。
口調は穏やか、露わになった顔からは年期を感じさせる皺がある。横目で見るその瞳は鋭く衰えを全く感じない

「お前さんはまだ美しいよのぉ」

「老いぼれの儂が何故程に来たか教えてやろう。お前さん達の血が忘れられぬのだよ」

人影は静かに聞いている

「死の間際まで追いやられるあの血、あれを浴びたくてなぁ」

「…老いぼれの血」
目元が見開かれる戦人に楽しくなったか、口元に指を近づけ笑い出した
「私が浴びてあげる♥」
防衣を脱ぎ捨てたM。
笑いながら戦人に飛び掛かろうとした時だった

キィン!

突如二人の間に壁が出来動きが止まる
「M! 戦ってはいけません! ここは私達がします!! パグちゃん!!」
『キャン!』
キイイイイイイイイン
Mの前に出て来たるうりんとパグ。
パグはありったけの力を込め厚い壁を作る
「おや、仲間割れかい」
笑ってる戦人の後ろから一丁達が攻撃を仕掛けた
バゴッ ガキッ!


(パグちゃんて結界も張れるんだ)
今の状況を理解したれいりは荒野中心を見ている
「黄金の死神はやはり美しい」
ジンホウも視線を荒野中心に向け感想を述べている。
促される様にディックも中心へと目を配った


「ねえ、るうりん。あいつはね何千と言う仲間を私の目の前で殺していったのよ」
「!」
るうりん達の後ろで身動きが取れなくなったMは優しく話し出した
「ただ殺したいだけなの。あいつ、笑ってるでしょ?」
一丁達と戦いだした戦人は余裕の笑みを浮かべ軽く遊んでる様にも見える
「弱者だろうが強者だろうが関係無い。快楽の為に殺してくの。そんな奴放っておける? 許せる?」
「……」
Mの優しいながらも怒号を秘めた話にるうりんの表情が険しくなっていく
「あの子達皆死んじゃうわ」
一丁が攻撃を受けただおがハッとなったが、軽傷の様で一丁は再び向かっていく
「そうなる前に私をここから、だして」

ザクッ

「たさいさん!」
鋭い刃物でケガをしたたさいの血を右手で受け止めた戦人は、爛れていく自分の指を見てニタニタしている
「これは毒かい?…ふん、程も体内に毒がある奴がいるとはな」

「一体どんな毒だ?」

標的をたさいに決めた戦人は足取り早く駆け出した
「いかん!! 二人共横へ」
バッ
ただおとまいちが横に逸れ一丁の嵐が輝き出す
ゴォ
戦人へまともに嵐の豪風が降り注いだ。
岩場で見ていたれいりは驚き青ざめ、ディックは『これ何?』とびっくりしている。
れいりの側で静観していたソルムは目の前で起きた強風に何かを感じていた

オオ…

「んなっ」
風が止んだが平然と立っていた戦人に一丁が仰天
「…だめだ、全然体力減ってねー……」 嵐で吹っ飛ばねーだと!?
タイミングを窺ういざないも驚きが隠せない


〈ここにいて下さい〉
たさいを抱え安全地帯に置くただお。
たさいはケガが深く動きが鈍い


「こっちの戦力が足らなすぎる!!………………くそっ!」
「お前は出るな! いざない」
戦いに参加しようとしたいざないをTが止める
「T!! このままだとあいつを還す前にこっちに死人出ちまうぞ!!」
「わ…私、たさいさん回復に…」

「れいり君」

「君が動けば君が狙われる。動かない方がいい」
「……」
状況を重く感じ取ったれいりがたさいの元へ行こうとしたがジンホウに遮られる

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