マルー・クインクエ【執行】・・・5

「ほのをさんは」
「リーダーは外出してましたので回収と捕獲にあたっています」
一丁達がいなくなった後、集合室にいたたさいも出て行き一般人員の指示へと街へ向かう。
室内には夫人、派長、T、いざない、るうりんの五人になっていた
「大丈夫だそうです」
「では、お入り下さい」
「あんたか」
部屋に入ってきた二人。
ジンホウの他、見覚えがあったいざないは意外そう
「見知った顔があって助かったわ。私はベルム、よろしく」
簡単に挨拶を済ませ早口で進めていく
「まず微生物だけど、暗にいる微生物と一致したわ。程の微生物は暗から進化して出来たと言われている。操ってるとしたら暗の微生物で間違いないわ」

チラ チラ

一息で喋った後、側にいたジンホウに目配せし落ち着かなくなった
「――ああ、えっと」
察したジンホウが交替し話し出す。
不思議そうに見てるいざない達
「このアメの目的だけど、まず三つの事項が当てはまると予想します」
目の前にあるアメ袋に目を落とす
「一つ目はいつどこで等指定し発生させる。二つ目は期限を付け潜伏期間の後発生させる。三つ目は何も入ってないただのアメ」
ベルムが器材を出し準備を始める
「三つ目はいつでも程を殲滅する事が出来ると言う警告かな」

〈ベルム、確認して〉
〈分かったわ〉

袋をベルムに渡す
「一つ目、二つ目だと…あまり言いたくないけど程とニューヴスに対する挑発行為で良いでしょう」
「…」
聞いていたTが口を噤み顔は見えずとも厳しい表情が予想出来る
「程とニューヴスを全て叩き潰し、新しい世界を作り上げると言う宣戦布告だ」
ジンホウの言葉で夫人達に緊張が走り場の空気が張り詰めた
「――と僕は思ってるんですが、テネヴさんは?」
「…間違ってない、あの男ならそうする」
「恐ろしい戦人ですね」
皆の緊張が伝わり端っこで立ってたれいりも体が強張る
「――残念だけど、いるわ。この中に暗の微生物」
「!!」
ベルムが顕微鏡で微生物の存在を確認
「…では、思いつく限りの対策をしようか」
「そうね」
周りが動揺する中、ジンホウとベルムは冷静に次へと進み出す
「僕の考えでは広範囲に大量にばらまく形を取ってるので、潜伏期間を要しての増殖発生だと推測します」
「その期間内に何とかすれば食った奴は助かんのか」
「そうだね」
「…!」
れいりの顔色が変わる
「おかちちゃん!」
「…まだ望みはあるのですね」
「ええ、しかし潜伏期間が今時点で分からないので急がなければなりません」
希望がある事を知り厳しい表情ではあるものの皆の緊張が少し解れていく
「暗の地の物なので一番最初に“あれ”を思いついたけど」
言ってすぐに諦めモード
「やはり無謀ですし」
「…」
(“風”か…)
Tといざないは無言でジンホウを見ている
「なのでれいり君、これに回復してみてくれないかな?」
「え?」
「そうか! それも効果ある」
ジンホウの考えに気付いたいざない
「アンジェルサラス!」 パァァ
白いアメに法が降り注ぐ

ジュッ

「!!」
アメから湯気が立ち上がり何かが溶けた
「中の微生物が…」
「ベルム」
「分かったわ」
受け取ったベルムは急いで調べ始める。
パグをしっかり抱き不安そうにるうりんは見守っていた
「!」
ベルムの表情が変わる
「すごいわジン!」
「いなくなりました?」
ざわめく室内
「程の微生物になってる! 進化したのよ、感激だわ! いわれだけで確証なかったのよ。早速ジエヌにこの事」
「だと食べた人にれいり君の回復かけるのはムリかな」 程の微生物になっただけで危険は変わらない
「……」
本来の目的を失いかけキラキラと目を輝かせるベルム。さりげなくスルーのジンホウ
「…どうにかして取り出せねーのか?」
「体に入った時点で体内に取り込まれ、程の機器では発見すら難しいだろうね」
「……」

ガラ
「みんなここにいた♥」

「!」
ほんわか明るい声が幹部集合室に響く
「ただいま―――♥……あれ? ジン!!」
「…! ディックさん♥」
ディックの登場にジンホウの表情が明るくなった
「わー、こんな所でジンと会えた♥」
「ディックさん、その後お変わり無いですか?」
「元気だよ♥」
「それは良かった♥ 髪の色変えたのですね」
「うん。お花の色にしたの♥」
「とても似合ってます♥」
「ありがとう♥」
二人の世界に突入
「明に行って来たのですよね」
「うん、そう♥…でね、でね」
「…身内話いいから本題戻ってくれ………」
ハートが飛び交う二人にいざないの突っ込みが入る
「おっと、そうだった」
我に返ったジンホウ。
その間、外にいるであろうMに話をしにTが出て行く
「なので腹部を開き取り出す事も不可能です」
「…暗に対抗出来るのは明と同族の暗のみですか」
「そうなります」
「…夫人、Tに微生物に長けた暗人を連れて来て貰うのはどうでしょう」
「…いれば良いのですが」
夫人達の会話が飛び交う中、びっくりしてずーっとディックを見ていたベルムの視線に本人が気付く
「あなた誰?」
「…! ベ…ベルム」
「じゃ、ジンのお母さんだ!! 初めまして私ディック♥ ジンから聞いてるよ」
「~~~!! っ!!!」
笑顔で駆け寄るディックに硬直

「ディックさん、僕の隣に」
ぐい

ディックの腕を掴み、半ば強引に隣へ連れて来る
「うん♥」
「……」
ジンホウと並んだディックは素直に受け入れた。
扱いに慣れてるのかジンホウはガッチリ腕を絡ませ放さない
「…………」 おどろいた…
ディックが離れてもベルムはしばらく顔を赤くし放心状態
「……なあ、ディックなら作れんじゃねーか?」
「…!」
いざないの提案にジンホウもハッとする
「ディックさん」
「?」

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