マルー・クインクエ【動き出すクインクエ】・・・4

『守銭奴がいない間、私らで色々調べるし、今後の事も考えておくから。お願いね!!』
「……」
『必要な物があったら言って!』
長方形を二つ重ねた感じの石の建物(れいりの自宅)を前に双子が言った言葉を思い出しつつ子供の手を取り帰って来たれいりがいる
(無事分かるといいけど…) 一週間で
帯中には双子から貰ったワイロ五枚がしっかり収められていた

「あの」

小さな声が隣から聞こえ子供へと視線が向く
「お邪魔ならボクをどこかに置いて来て下さっても」
「あっ いいのいいの」
申し訳なさげに見上げる子供にれいりは焦り引っ張りながら家へと入って行く
「ほとんど一人で暮らしてる様なもんだし」
(意外としっかりした口調だなぁ)
「さっ、上がって。自分の家だと思ってね」
『ただいまー』と手を大振りで廊下を歩く。
子供は天井や上部分の壁に所々不思議な紙が貼られている事に気付き、似た様な場所や長い線、そこにいる笑い顔等がうすぼんやりと思い出されていた
「じゃあ、おばあちゃんの部屋だった所使ってもらお…!」

「どうしたの!? どこか痛い!!?」

「え…?」
子供が泣いてる事に気付きれいりは咄嗟に頭や顔を両手で触れ様子を見ている
「具合悪い所あったら言うんだよっ お姉ちゃん出来る限りの事するから」
触れた手が何かと重なる。前に同じ様に頭を撫でられ心地良かった思いが子供に何かを思い出させていた

「……あなたもなんですね」

「へ?」
訳の分からない事を言われ、れいりの両手が子供から離れる
「何でもないです。少しの間よろしくお願いします」
「あ……はい…」
れいりとの距離を取り深々とお辞儀する子供にまだ戸惑っているれいりがいた




――三日後
「だめだぁ 手掛かりない~~~~~」
「着てた服も特徴ないし…何処かの施設にいたのかな?」
出来る限りの情報を書庫館で調べてた双子だが、みちはあまりの手掛かりの無さに机に突っ伏し両手を伸ばしている
「ねえ、あや」
「ん?」
「私どっかであの子見た様な気するんだぁ」
「あ」
起き上がり頬杖。あやは本を見ながらみちへと振り向く
「みちも? 私もだったんだ!」
「――! どこで見たか覚えてる!?」
「それがさっぱり」
「だよね――――」
お互い分からずがっかり
「んじゃ! 別カテゴリの情報誌にでもあったとか?」
「あー、ありそう」
「そっちの線探してみよう!」
「よしきた!!」 すいませーん
書庫館で働く人に手を挙げて双子は早足で駆け寄った

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