マルー・クインクエ【濃艶派に来た理由】・・・9

バラバラバラバラ…
数時間後、三機の航空機がやって来てコンテナを豪快に持ち上げると轟音と共に混溶界へ飛び去って行った。
一緒にマント人も乗り込み去って行く

バラバラバラバラ

「これでしばらくはドコウチイに悩まされなくなったな」
変化を解除したミオカは肩に手を置きホッと一息。他の警備隊もミオカに倣い去って行く航空機を見送りながら溜息していた
「あの男の人が居合わせてくれて本当に良かったです。混溶界も変化界も難を逃れたのですから」
「………」
口元に当てていた布を下げ安堵するイソネ。
だが警備隊の不思議そうな顔にイソネも不思議がる
「…どうされました?」
「あのマルーの奴は女だぞ?」 ニオイで分かる
「え」
「それにドコウチイ並みに危なくなかったか?」
「ああ、何か異質な毒を感じた」
「俺ずっと吐きそうなの我慢してたわ」
「あれは確かに危険な毒を持ってる」
静けさが戻ると警備隊は例のマント人についての会話で盛り上がった。皆が皆顔色を悪くし動揺している
「何も感じなかったのか? イソネ?」
「…………」
「まだまだだな」 ハハハ
イソネは固まった。危険なニオイ云々よりも何よりもマント人の風貌を何度も何度も思い出しては信じられなさで開いた口が塞がらない
(体格的にも容姿的にも問題無い変化界でも超一級に入るだろうあの美形が)

(女――――!!?)

「帰るぞ――」 ガヤガヤ
一人、又一人と村へ帰って行く中、イソネは体が硬直したまま映えた真っ白な雲と空を眺め放心状態だ

「……驚きました」

「世界は広いです」
自分の範疇外の出来事に衝撃を受けイソネは改めて世界の広さを感じ取る

ヒラ…

ヒラヒラ……


風に乗って再びやって来た広告が目に留まる。
マヌイの制服女子達がポーズを取って楽しげにイソネを手招きしていた

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